映画「セッション」の制作費は低予算!
「セッション」は、サンダンス映画祭で高評価を得るまでは、それほど話題の作品ではありませんでした。
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この作品が大ヒットする前までは、マイルズ・テラーはまだまだ新人俳優でしたし、J・Kシモンズも脇役専門の俳優でした。
さらに、あまり話題にならなかった理由には、この作品の製作費にあります。
なんと約3億円という低予算の目立たない作品だったのです。
300億円以上の製作費をかけるのが当たり前のハリウッド映画に比べて、これはかなりの低予算と言えますね。
さらに、製作期間も、たったの20日というから驚きです。
「セッション」低予算が導いた成功
しかし、このような低予算にこそ、この映画の成功があったようです。
監督自身、この低予算が、上手くいった理由であると考えているそうです。
もっと予算があったならば、同じ結果は得られなかったかもしれないとも言っています。
「セッション」は、無駄のない作品
このような限られた製作費、限られた時間によって、無駄のない凝縮された素晴らしい作品になったのだと思います。
上映時間は106分とコンパクト。
その中には無駄なところが一切ありません。
そのテンポの良さが素晴らしく、観客は飽きることなくどんどん「セッション」の世界に没頭できるのです。
物語も実にシンプルです。
基本的にニーマンとフレッチャーとの人間関係のみが描かれています。
ニーマンのクラスメイトやガールフレンド、父親が登場しますが、彼らは徹底した脇役に徹します。
彼らが登場しても、すぐにニーマンとフレッチャーの物語に引き戻されるのです。他の人間関係を膨らますことなく、とにかくニーマンとフレッチャーを描きます。
時間軸もシンプルでわかりやすく、複雑なものがありません。
だからこそ、物語の真髄である二人の関係に、思い切り集中することができるのです。
低予算だからこそ、無駄なものを削らざるを得なかったことが、この映画を成功に導いたのかもしれませんね。
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「セッション」の製作費集めのための短編
また、「セッション」のDVDの中に18分ほどの短編が入っています。
観てみると、映画本編と同じようなシーンが入っています。
ちなみに残念ながら、ニーマン役はマイルズ・テラーではありません。
映画本編とちょっとずつ違う内容になっているこの短編は何なのか、気になって調べてみたところ、「セッション」の資金集めのために作られた短編作品なんだそうです。
当時30歳で、長編映画は初めてというデイミアン・チャゼル監督は、このような努力を重ねて、映画完成を実現させたのだと感動しました。
さらに、この短編、短編とは思えないような完成度の高さなんです。
監督の「セッション」に対する気迫を感じられるものでもありました。
本編を観た後に観ているとおもしろい、おすすめの特典映像です。
低予算というデメリットを逆手にとり、見事な作品となった「セッション」。
そこには、超大作にはないおもろしろさがありました。
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