映画「パッセンジャー」私の感想と評価
「パッセンジャー」は、面白かった「イミテーション・ゲーム」のモルテン・ティルドウム監督作品ということで、ちょっと気になる作品でした。
また、旬な俳優クリス・プラットと旬な女優ジェニファー・ローレンスという美男美女のSF大作ということで期待されていました。
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しかし、公開された後の評価は、賛否両論あり!
意外なことにあまり評価が高くないのです。
アメリカでの批評家たちの評価もいまいちのようです。
この映画「パッセンジャー」は、SFであり、ちょっとしたサスペンスであり、そしてラブストーリ、この3つの要素がミックスされています。
SF好きの人が、SF作品として見たら少し物足りないかもしれません。
またサスペンス作品として見ても、物足りない。
ラブストーリの要素が多いけれど、それだとSFでなくてもいいので、ちょっと中途半端になってしまっています。
でも、さらっと観て楽しめる娯楽作品だと思います。
楽しめるポイントがたくさんありますが・・・。
映画「パッセンジャー」の評価に賛否両論の訳とはどんなところにあるのでしょうか。
では、最初に、辛口意見を見て見ましょう!
映画「パッセンジャー」の辛口評価:ジムの行動が許せない
「パッセンジャー」を観た感想の中で一番多い意見が「ジムの行動が許せない」ということではないでしょうか。
アヴァロン号のトラブルによりたった一人目覚めてしまったジムは、孤独に耐えきれずに一目ぼれしたオーロラを冬眠状態から起こしてしまいます。
この行動は確かに自分勝手です。
その事実を知ったオーロラもジムに対して「人生をめちゃくちゃにした」「これは殺人だ」と激しく怒ります。
しかし、もし万が一自分が同じ状況に置かれたら、彼女を起こさずにいられただろうかと考えてしまいました。
ジムは広大な宇宙を進む宇宙船の中で、90年間たった一人で生きなければいけない状況だったのです。
つまり死ぬまで一人ということです。想像を絶する孤独の中で見つけてしまった美しい女性。
オーロラという名前はおそらく「眠れる森の美女」のオーロラ姫からとっているのでしょうね。
眠っている彼女を見ているだけなら我慢できたかもしれませんが、オーロラのメッセージ映像まで見てしまったのがいけなかったですね。
どんどん彼女に恋をしてしまいました。
個人的には仕方ないかな…と思いました。
このジムの行動に対して怒りを感じて、物語に感情移入できなかった人もいるのでしょう。
しかし、このジムの最低の行動があったからこそ、船内の人々のために自分の命を犠牲にしてまでも勇敢にトラブル回避に向かったラストの姿が際立って見えたようにも思います。
映画「パッセンジャー」の辛口評価:ラストがつまらない
「パッセンジャー」のラストについて、「つまらない」「ありきたり」という意見もありました。
しかし、私は結構面白いラストだったと思います。
宇宙船の中に取り残された主人公を描いた物語は色々ありますよね。
そしてラストには主人公たちが無事に地球に帰還してハッピーエンドを迎えるものが多いと思います。
この作品は地球に戻ることはありません。
二人は運命を受け入れて宇宙船の中で命が尽きるまで生き続けたのです。
しかも、それを詳しく描くことなく、生い茂る植物だけで表現したラストはなかなか良かったと思います。
そして最後だけに登場したアンディ・ガルシアに驚きました。
映画「パッセンジャー」の辛口評価:キャッチコピーとギャップがある
「パッセンジャー」のキャッチコピーは「乗客5000人 目的地まで120年 90年も早く2人だけが目覚めた 理由は1つ」です。
このキャッチコピーから、ジムとオーロラは何かある陰謀や秘密任務などの複雑な理由から目覚めさせられたようなイメージが膨らみます。
しかし実際はジムは宇宙船のトラブルにより、オーロラはジムの勝手な行動により目覚めています。
この部分には、私はとても違和感がありました。
何かもっと深い理由を考えられなかったのでしょうか?
または、日本語のキャッチコピー、もっと別のものにできなかったのでしょうか?
確かに、このキャッチコピー、とても好奇心をくすぐるコピーですが、でもこのキャッチコピーのために、実際の映画を見てがっかりした人もいるのではないでしょうか?
賛否両論ある作品なので辛口批評も書いてみましたが、どちらかと言うと、私は普通に楽しむことができました。
のんびりリラックスして観ることができました。
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「パッセンジャー」私の感想と評価:映像の洗練された美しさ
映画が始めると同時に現れる宇宙船アヴァロン号の姿。
その姿は息を呑む美しさでした。
この斬新な形は今までにない宇宙船ですね。女性的な美しさを感じました。
目覚めたジムと同じ目線で船内を案内されるのですが、無機質でありながら暖かみもある不思議な空間でした。
オーロラがジョギングをしているシーンが何度か出てくるのですが、ジョギングができるほどの広さの宇宙船というのはすごいですね。
また、印象的だったシーンが、無重力状態でのプールのシーンです。
船内にトラブルが続く中、重力管理装置が停止してしまいます。
その時プールで泳いでいたオーロラは、プールの巨大な水の塊に閉じ込められてしまいます。
この映像は美しさと同時に水の恐ろしさが伝わってくるインパクトのあるシーンでした。
「パッセンジャー」の美術監督はガイ・ヘンドリックス・ディアスです。
彼はクリストファー・ノーラン監督の「インセプション」でも美術監督を務め、アカデミー賞にノミネートされたこともあります。
物語に若干物足りなさを感じる作品ではありましたが、この斬新で洗練された映像美によって、上質な作品に仕上がっていると思います。
「パッセンジャー」感想と評価:アイディアの面白さ
何千人もの人間が、眠ったまま120年間も宇宙旅行をして移住する星を目指すというアイディアが面白かったですね。
近い未来にこんなことが実現するのだろうかと想像してしまいまいました。
5000人もの人々が冬眠カプセルで眠っている映像はちょっと不気味でしたね。
また、船内の設備やロボットたちのアイディアも面白かったと思います。
プールに映画館、ダンスフロアにバスケットコートまであらゆる娯楽施設が揃っています。
宇宙浮遊を楽しむこともできます。
本来ならば乗客やクルーたちは目的地の惑星に到着する4カ月前に目覚める設定になっていて、この楽園のようなアヴァロン号で4カ月間最後の宇宙旅行を楽しむことになっていたのです。
この豪華な船内に5000人もの乗客が生活したらとても賑やかで華やかなことでしょう。
その様子も見てみたかったです。
「パッセンジャー」感想と評価:二人の美しさ
映像の美しさに加えて、主演の二人の美しさが際立つ映画でした。
何度も肉体美を披露してくれたクリス・プラットも良かったですが、やはりジェニファー・ローレンスの美しさが素晴らしかったですね。
ジェニファー・ローレンスって女優は、若いのに存在感があって、見ている観客を不思議な魅力で人を惹きつけます。
透き通った美しさが無機質な船内の中でキラキラ輝いていました。
「パッセンジャー」はSF映画というジャンルになっていますが、恋愛映画とも言えますね。
美しい宇宙の中で、美しい二人の、美しい恋愛模様を堪能することができます。
特に素敵だったのが、展望エリアのシーンです。
恒星アークトゥルスで重力ターンをする時、船内アナウンスで展望エリアに来るように言われます。
巨大な窓から見える赤い巨星はすごい光景でした。
こんな壮大な宇宙の素晴らしさの中にたった二人きりだったら、恋が芽生えないほうが不自然ですね。
オーロラはジムからプレゼントをもらった時に「不運なはずだけど、幸運でもある」と言っています。
そして88年後の乗客、クルーへのメッセージの中で「今の環境をなげくよりも、そこで最大限輝くことが大事。
迷いながらも素晴らしい相手に出会い、素晴らしい人生を送った」と語っています。
きっと二人で美しい人生を全うしたのでしょうね。
SF映画としては少し物足りないという意見もあるようですが、その分恋愛映画要素がたっぷり詰まっているので、女性にもおすすめの映画です。
デートムービーにもぴったりの映画だと思います。
美しく斬新な映像が素晴らしい作品です。
そして主演の二人の美しさも光ります。
物語は少しあっさりな感じはありましたが、洗練された映像美のおかげで、A級映画に仕上がっていたと思います。
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