映画「マリアンヌ」の女優マリオン・コティヤールのおすすめ作品
「マリアンヌ」で美しい二重スパイを演じたのはフランスの大女優マリオン・コティヤール。
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フランス映画でアイドル的人気のあった女優ですが、今ではハリウッド映画に欠かせないベテラン女優となっています。
「マリアンヌ」のマリアンヌ役は、美しさは素晴らしかったのですが、個人的な感想としては、そこまで深みのあるキャラクターではなかったように感じてしまいました。
そこで、マリオン・コティヤールの作品の中から、深みのあるキャラクターの作品をご紹介したいと思います。
女優マリオン・コティヤールのおすすめ作品:「エディット・ピアフ 愛の賛歌」
マリオン・コティヤールのおすすめ映画は、映画「エディット・ピアフ 愛の賛歌」です。
この映画を見て、本当に女優さんってすごいと思いました。
美しいマリオンが、まったくの別人エディット・ピアフ になりきっているからです。
映画「エディット・ピアフ 愛の賛歌」は、2007年に公開されたフランス映画です。
原題は原題:La Môme, 英題:La Vie En Roseです。
この映画「エディット・ピアフ 愛の賛歌」は、「愛の賛歌」など数多くの名曲を残した、フランスの国民的歌手エディット・ピアフの波乱に満ちた生涯を描いた傑作。
エディット・ピアフと言えば、大竹しのぶさんでも有名です。
大竹しのぶさんのピアフの舞台は、大阪で公演された時、見に行きました。
大竹しのぶさんは、魂を振り絞って「愛の賛歌」を熱唱したその歌声に、胸がじーんと熱くなりました。
また、ラストで歌った「水に流して」、これも感動して、そしてその後も、気が付いたら今でもよく口ずさんでいます。
♪もういいのもう後悔しない〜
昨日のことは全て水に流そうもういいのもう後悔しない
みんな今じゃ過ぎた昔の事・・・・
日本語のこの歌詞が好きで、ちょっと嫌な事あったりしても、水に流そう〜♪と歌ってこれ「私のテーマソング」にしようなんて思ったりしています。
ピアフのフランス語で歌う「水に流して」の歌も、何度もYoutubeで聴いていました。
エディット・ピアフには、ちょっと思い入れがあるのです。
だから、このピアフの映画「エディット・ピアフ 愛の賛歌」が公開されると聞いて、とても楽しみにしていました。
ましてや、ピアフを演じるのが、女優のマリオン・コティヤールと言うから、果たしてマリオン・コティヤールが、波乱万丈を生きた歌姫ピアフを演じれるのか?
そもそもマリオン・コティヤールって歌えるのかしら?などなど。
興味深々でした。
映画「エディット・ピアフ 愛の賛歌」で、マリオン・コティヤールは、エディット・ピアフの人生を見事演じきり、素晴らしい歌声も披露しています。
この映画で、マリオン・コティヤールは、第80回アカデミー賞主演女優賞を受賞しました。
アカデミー賞も納得の映画です。
マリオン・コティヤール演じる「エディット・ピアフ」とは?
この映画「エディット・ピアフ 愛の賛歌」は、エデット・ピアフのことを全く知らないのでは、面白くなく楽しめません。
そもそも、エデット・ピアフを知らなければ、なんで美貌のマリオン・コティヤールがあんな細い眉毛しているの?とそこでつまづいてしまうからです。
そして「エディット・ピアフ 愛の賛歌」では、ピアフの人生が、順番通りでなく、時代が前後にあっちこっちに飛びます。
エデット・ピアフをよく知っている人向けの映画かな?と思うくらい前後します。
これはフランス映画なので、フランスの人ならエデット・ピアフの人生を皆が知っているからかな?なんて思います。
だから、少し、映画の感想の前に、エデット・ピアフを紹介したいと思います。
エディット・ピア/Édith Piaf
生年月日:1915年12月19日
出身地:フランス パリ
死没:1963年10月(47才没)
フランスを代表するシャンソン歌手です。
代表曲は、「愛の賛歌」「水に流して」です。
「愛の賛歌」と言えば、ああ、あの歌を歌ってた人なんだと、分かるかもしれませんね。
エデット・ピアフは、恋多き女性で、そして波乱万丈な生涯を送りました。
1915年生まれなので、日本の和暦に直すと、大正4年生まれです。
エデット・ピアフの父は大道芸で、母はイタリア人で、街頭で歌を歌っていました。
生まれた後、母は姿を消してしまいノルマンディの田舎で売春宿を経営していた祖母ルイーズのもとにあずけられます。
16才の時、運送店の配達夫プティ・ルイと駆け落ち18才で娘を出産。
数人の恋人もちながら、街頭で歌ってお金を稼いでいました。娘は死んでしまいます。
街頭で歌うピアフは、認められ子すずめの名前でデビューし、その後、エディット・ピアフの名前でステージに立ちます。
その後、歌手や作曲家とも恋に落ちます。
29才、1944年からイヴ・モンタンと恋に落ち、シャンソンを歌いだします。
32才、ボクサーで妻子ある男性、マルセル・セルダンと出会います。
しかし、2年後マルセル・セルダンは、飛行機事故で死にます。
35才、愛の賛歌を歌う。
37才ジャック・ピルスと結婚数年後離婚。この時、モルヒネとアルコール中毒で入退院を繰り返す。
39才、若い歌手と恋愛。
47才、20才年下のテオ・サラボと結婚。
そして、47才で麻薬とアルコール中毒で、波乱万丈の幕を閉じました。
ここには、書かなかった恋人も多数です。
本当に、心のままに生きて恋をしていたのです。
マリオン・コティヤールの「エディット・ピアフ 愛の賛歌」のあらすじ
1915年のフランス。
歌手を目指す母アネッタの娘エディットは、貧しい生活をしていました。
祖母が経営する娼館で娼婦のティティーヌらに育てられます。
やがて母のように街角で歌い始めたエディットは、パリの名門キャバレーのオーナー、ルイ・ルプレにスカウトされて、大きなチャンスを掴みます。
歌手としてデビューと飾ると、彼女の歌声は絶賛されるようになります。
貧しい生活から抜け出し、大スターとなり夢を叶えるのですが、その先には波乱万丈な人生が待っていました。
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マリオン・コティヤールの「エディット・ピアフ 愛の賛歌」の感想
マリオン・コティヤールが大きく飛躍した作品でした。
『TAXi』シリーズなどでキュートな魅力のある女優でしたが、「エディット・ピアフ 愛の賛歌」では、渾身の演技と魂のこもった素晴らしい歌声を披露しています。
フランス映画だけでなく、ハリウッド映画に進出するきっかけにもなった作品です。
エディット・ピアフのかわいらしい若い時代から、中年、衰えていく晩年まで様々な年代を違和感なく演じているところが凄い。
マリオン・コティヤールの迫真の演技は、圧巻としか言いようがないです。
いつも飲んだくれてハスキーボイスで話すエディット・ピアフは、決して上品さや美しさがある女性とは言えません。
しかし唯一無二の魅力のある女性です。
激しく強靭な心を持っているようで、悲しさと脆さに溢れている、そんな難しいキャラクターをマリオン・コティヤールは見事に演じ切っています。
まるで、エディット・ピアフが乗り移っているかのようでした。
ドラッグとアルコール中毒の影響で、40才を過ぎる頃のエディット・ピアフは、老婆のようでした。
猫背で背中は曲がって小さくなって、シワも多くて、決して美しいとは言えません。
醜いと表現する方がぴったりです。
そんな醜い女性を、美しいマリオン・コティヤールが演じているのです。
映画「マリアンヌ」での美しいマリアンヌとは、まったくの別人で同じ人が演じているとは思えません。
この対比が面白いです。マリオン・コティヤールに脱帽です。
波乱万丈な人生を生き抜いたエディット・ピアフの人生は、普通の人の何倍も濃縮されたものだったのだと思います。
だからこそ、あのような曲を心に響く生み出すことが出来たのでしょう。
エディット・ピアフの音楽は本当に素晴らしいです。
エディット・ピアフの曲は好きでしたが、この映画を観てさらに好きになりました。
そして、そのエディット・ピアフの歌声を映画の中で実際に歌い切ったマリオン・コティヤールは圧巻でした。
もちろん本物のピアフの歌もあり、またマリオン・コティヤール自身の歌もある。
その差はまったく感じさせなかったです。
本物のピアフの歌に、口を合わせるのに、何度も何度もピアフの歌を聴いて、息遣いや間の取り方を、自分の中でそれが自然になるまで時間をかけて練習したと言う。
最近は、アメリカ映画に数多く出演してその美しさを披露しているマリオン・コティヤールですが、この作品の迫力はものすごいです。
年老いて、またモルヒネとアルコール中毒で弱っていきながら自分の人生を回想していきます。
そして、エディット・ピアフは、1963年10月(47才没)47才で亡くなるのですが、1960年に「Non, je ne regrette rien
」をレコードリリースし大ヒットします。
この歌は、日本語タイトルは「水に流して」ですが、原タイトルの意味は「私は決して後悔しない」です。
この「水に流して」の歌を、舞台で熱唱してこの映画は終わります。
映画の中の日本語字幕では、
「いえ、後悔してない・・・ 私は何ひとつ後悔してない 私に起きた良いことも 悪いことも 私には同じこと
いえ 後悔してない 私は何ひとつ後悔してない 代償を払って過去は清算した もう忘れ去ったわ
私には過去なんてどうでもいいこと いろいろな思い出 火をつけて燃やした
悲しみも喜びも 今はもう必要ない 過去の恋は清算した・・・・」
たくさん恋をしてたくさん傷ついて波乱万丈の人生を精一杯生きてきたエディット・ピアフ。
ピアフの人生の最後として、この歌は、すべてピアフの人生が凝縮されています。
映画を見てピアフの人生にはまり込んでしかった私は、魂のこもった歌声と、この歌詞を見て胸が熱くなり、涙が流れました。
映画映画「エディット・ピアフ 愛の賛歌」は、見終わった後、良い意味でとても疲れる見ごたえのある作品でした。
もし、「マリアンヌ」のマリオン・コティヤールにちょっと物足りなさを感じる方がいましたら、映画「エディット・ピアフ 愛の賛歌」をご覧になってみてください。
絶対にマリオン・コティヤールと言う女優を見直すでしょうし、彼女のファンになる事間違いなしです。
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