映画「ブルックリン」の私の感想と評価
映画「ブルックリン」はアカデミー賞作品賞にノミネートされた作品です。
大作ではありませんが、良質な作品として日本でも高い評価を得ていました。
私も楽しみにしていた映画でした。
個人的な評価は100点中78点です。私の感想です。
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映画「ブルックリン」の私の感想:少女エイリッシュの成長の物語
映画「ブルックリン」はエイリッシュが少女から女性になる成長の物語です。
エイリッシュの未完成な雰囲気と合わせたように、映画自体もわざと未完成な雰囲気がありました。
あまり詳しい説明がなかったり、登場人物の心理描写も少なかったと思います。
観る人によって色々な解釈をしてください、というタイプの作品ですね。
そしてエイリッシュのキャラクターと同じように淡々と物語が進みます。
エイリッシュの恋愛について理解できないという方もいるかもしれません。
ブルックリンでホームシックになっていたところで出会ったトニーに恋をして結婚までするのですが、アイルランドで、姉の死を悲しむ時にそばにいてくれたジムにも恋心を抱くようになります。
そして意地悪な知人に、トニーと結婚していたことを指摘された時には「トニーのことを忘れていた」と言うのです。
この態度が許せない!と思う方もいるでしょう。
確かにちょっとフラフラっとしているところはありました。
しかし、これはエイリッシュが成長する過程を描いている物語なので、敢えてこのような未熟さが描かれたのだと思います。
始めての恋愛はそんなものではないでしょうか?
この映画「ブルックリン」の私がつけた点数が低いのは、単純に、私が若くないから?なのかしら・・て思ってしまいます。
主人公のエイリッシュと同世代だった頃に、この映画を見ていたら、また全然違う感想だったかもしれません。
また、女性は強いと言われることが多いですが、弱いところもあるということも描きたかったのだと思います。
ブルックリンとアイルランドの二人の男性の間で揺れ動きながら、エイリッシュは大人の女性へと成長していくのでした。
映画「ブルックリン」の私の感想:色使いがきれい
映画「ブルックリン」の魅力の一つはきれいな色使いです。
特に緑色が非常に印象的でした。
エイリッシュはいつもファッションの中に緑色を取り入れています。
あまりにも目立っていたので調べてみたところ、緑色はアイリッシュカラーなのですね。
エイリッシュはブルックリンに行く前緑色のコートを着ていくのですが、ブルックリンに慣れてきてからもしっかり、緑色のカーディガンを身に着けています。
これは、ブルックリンに染まりながらも母国アイルランドの誇りは忘れていないという意志の表れなのだと思います。
また、彼女の成長とともに移り変わるファッションにも注目したいです。
初めは地味な服を着て表情も沈みがちなのですが、ブルックリンに慣れてくるにつれて、ファッションもメイクも洗練されて華やかになっていきます。
そしてその表情も明るく自信に溢れていきます。
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映画「ブルックリン」の私の感想:アメリカの抱える移民問題を描いている
日本で、ブルックリンスタイルのインテリアが流行してから、ブルックリンはかっこいい、スタイリッシュな街のイメージを持っていました。
しかし、複雑な移民問題を抱えている地域でもあったのです。
この作品を観てから、ブルックリンのイメージがだいぶ変わりました。
「ブルックリン」ではこの移民問題や公共事業の問題を盛り込んでいるのですが、そのバランスがとても良かったと思います。
爽やかな恋愛物語と移民問題の闇をバランス良く描いていました。
エイリッシュの生き方はまだまだ未完成な感じがあり、理解できない部分もありましたが、あくまでも成長の物語ということできれいにまとまっていたと思います。
映画「ブルックリン」のようなシンプルで、でも映画的な魅力をもつ作品は、最近は少なくなっていると思います。
映画「ブルックリン」は、ブルックリンレトロな街並みやファッションを楽しめるおしゃれ映画でもありました。
次は映画「ブルックリン」の主演、シアーシャ・ローナンについてです。
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