サム・ライミ監督とトビー・マグワイアがタッグを組み、記録的大ヒットを飛ばした「スパイダーマン」シリーズ。
その続編ではなく、全く新しいスパイダーマンが登場しました。2012年公開の「アメイジング・スパイダーマン」です。原題: The Amazing Spider-Man。
「ソーシャルネットワーク」のアンドリュー・ガーフィールドと、今最も人気のあるエマ・ストーンが主演を務めます。
アンドリュー・ガーフィールドとエマ・ストーンは、この作品をきっかけに私生活でも交際していたことでも話題となりました。
「アメイジング・スパイダーマン」のあらすじ
高校生のピーター・パーカーは、ごく普通の高校生です。
子供の頃に両親を亡くしていて、おじのベンとおばのメイに育てられてきました。
ある時ピーターは父の遺品を見つけます。父はオズコープ社で働く科学者でした。
そして同僚のコナーズ博士に会うためオズコープ社に侵入します。公開実習を行っていたところにこっそり隠れて入ったのです。
そこにはクラスメイトのグウェンの姿がありました。グウェンはコナーズ博士のもとで学んでいたのです。
その場所で、ピーターは遺伝子操作したクモに噛まれてしまいます。そして驚異的な身体能力が備わるのです。
ピーターは、再びコナーズ博士を訪ね、父の研究について話をします。
コナーズ博士と父は爬虫類の再生能力を活かした薬を研究していたことがわかります。
ある夜、ピーターが約束を守らなかったということで、おじのベンとピーターは口論になります。
そしてこれが原因で、ベンは強盗に射殺されてしまうのです。
ベンの死を悲しみ、犯人への復讐を誓うピーターは、スパイダースーツを作り、ベンを殺した犯人を捜しながら、ニューヨークを脅かす悪とも戦うようになります。
片腕をなくしていたコナー博士は、試験薬を自分の身体で実験します。
そして薬の副作用によりトカゲ怪物「リザード」に変身してしまいます。恐ろしい姿となったリザードは、生物兵器をばらまく計画を立てます。
ピーターはリザードの正体がコナーズ博士であること、恐ろしい計画を立てていることをつきとめて警察に話しますが、誰も相手にしてくれません。
唯一信じてくれたのが、グウェンの父であるステイシー警部でした。
リザードの企みを阻止すべく、スパイダーマンとグレンは、リザードと激闘を繰り広げます。
間一髪のところで生物兵器を防ぐことができたのですが、戦い中に負傷したステイシー警部は命を落としてしまいます。
ステイシー警部は死の直前に「娘に近づくな」と言い残すのでした。
ピーターもスパイダーマンである自分と一緒にいると危険があるとしてグウェンに別れを告げるのでした。
「アメイジング・スパイダーマン」の感想
新生スパイダーマンの1作目です。サム・ライミ監督の「スパイダーマン」と共通しているところ、「アメイジング・スパイダーマン」オリジナルの内容が織り交ぜっています。
まず、共通しているところは、高校生がクモに噛まれてスパイダーマンとしてのパワーを手に入れるところです。
しかし、サム・ライミ監督のスパイダーマンは、いじめられっこの冴えない高校生でしたが、アメイジングのスパイダーマンは、いじめっこを救う正義感の強い高校生というキャラクターです。
見た目もかなりのイケメンですね。スパイダーマンに変身した後も、かっこよくタフなヒーローという雰囲気がありましたね。
サム・ライミ監督のスパイダーマンは苦悩や葛藤が多く描かれていましたが、アメイジングもスパイダーマンは、陽気で明るく、コミカルなシーンが多かったように思います。
また、サム・ライミ監督のヒロインMJは、ピーターがスパイダーマンである事実を知らず、そのことでピーターをMJの関係は不安定になるのですが、グウェンはピーターがスパイダーマンであることを知っていて一緒に戦います。
人質になってばかりのMJに比べて、グウェンは戦う強い女性という感じがありました。
演じるエマ・ワトソンの可愛らしさにも目を奪われますね。
どうしても前作の「スパイダーマン」シリーズと比較されてしまう「アメイジング・スパイダーマン」ですが、なかなか面白い内容でした。
前作ほどの斬新は少なかったですが、スパイダーマンの魅力はしっかり引き継いでいたように思います。
「アメイジング・スパイダーマン2」のあらすじと感想
アンドリュー・ガーフィールドとエマ・ストーンが主演を務める「アメイジング・スパイダーマン」2(2014年)。
アメイジング1作目は、「スパイダーマン」の興行収入の半分にとどまったということで、人気の差を見せつけられた形になりました。
続く「アメイジング・スパイダーマン2」はどのような内容なのでしょうか。
「アメイジング・スパイダーマン2」のあらすじ
ピーター・パーカーは、高校生をしての自分とスパイダーマンとしての自分を上手く両立させながら生活していました。
高校の卒業式にも、ギリギリまでスパイダーマンとして戦っていて、遅刻してやってきました。
グウェンと交際していて関係はとても良いのですが、ピーターは、グウェンの父から娘を危険に巻き込まないように近づくなと言われていたことが気がかりでした。
ピーターはやはりグウェンに別れを言うのでした。
そんな中、ピーターの古くからの友人であるハリーの父が亡くなります。その人物はオズコープ社の社長でもありました。
ハリーは父の会社を継ぐのですが、父と同じ不治の病に侵されていました。
ピーターがスパイダーマンの友人だと思っているハリーは、スパイダーマンの血がほしいとお願いします。
スパイダーマンの不死身の力があれば不治の病を治すこともできるはずと考えたのです。
ピーターはスパイダーマンの力は危険だと判断して輸血を断ります。
一方、オズコープ社の電気技師である孤独な男マックスは、一度スパイダーマンに助けられたことから、自分はスパイダーマンのパートナーであると思い込んでいました。スパイダーマンに執着していたのです。
そんな中、マックスは作業中に事故にあいます。
そして巨大な電気のパワーを操ることができる「エレクトロ」に変身します。その怪物の姿に人々は恐れをなし、スパイダーマンに助けを求めます。
エレクトロはスパイダーマンの存在があるから、自分は悪に仕立てられると思い、さらにスパイダーマンへの執着心を強めていきます。
スパイダーマンから輸血を拒否されたハリーは、ピーターを刺したクモに自分のことも刺させるのです。しかしピーターのようにスーパーパワーを得ることはできず、逆に怪物グリーン・ゴブリンに変身してしまうのです。
エレクトロの正体は自分の会社の人間であることを知ったハリーは、エレクトロと共謀してスパイダーマンを倒すべく戦いに挑みます。
そしてスパイダーマンの正体が親友ピーターである事実を知り、怒りはさらに増していきます。
スパイダーマンとグウェンの活躍で、無事に決着がつくのですが、戦いの中で、グウェンは高い時計台から転落してしまい命を落としてしまいます。
ピーターは深い悲しみに暮れます。スパイダーマンとしての活動もやめていました。しかし、メイおばさんの言葉により、ピーターは再び悪と戦う決心をします。
新しい敵を前にしてかっこよく戦うスパイダーマンの姿がありました。
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「アメイジング・スパイダーマン2」の感想
サム・ライミ監督の「スパイダーマン」シリーズに比べると、ちょっと物足りなさも感じる「アメイジング・スパイダーマン」でしたが、「アメイジング・スパイダーマン2」ならではの面白さもあり、誰でも楽しめるアクション大作になっていると思います。
どうしてもサム・ライミ監督の前作を比べられてしまうところが「アメイジング・スパイダーマン」の辛いところですね。
単独で見たらなかなか面白い作品だと思うのですが、サム・ライミ監督ファンの方から見たらどうしてもパンチに欠けるのかもしれません。
本作の見どころは、スパイダーマンのアクションシーンと悪役の良さだったと思います。
スパイダーマンの目線になってビルの間を飛び回るシーンは圧巻です。
サム・ライミ監督シリーズから10年以上たった最新技術が活かされたものだったと思います。
スケールアップしたスパイダーマンのかっこいいアクションを楽しむことができました。
悪役も良かったですね。誰にも気にかけてもらうことのない暗い性格のマックスが、偶然手にした力によって怪物と化していきます。狂暴な姿の中にある悲しげな表情が何とも言えず印象的でした。
名優ジェイミー・フォックスならではの深みのある悪役でしたね。
さらに女性を釘付けにしたのは、デイン・デハーン演じるハリーではないでしょうか。
第2のレオナルド・ディカプリオと言われ注目されている美形俳優です。
本作出演前は、ドラマや映画の脇役やモデルとしての活動をしていたのですが、見事ハリー役を手に入れて大ブレイクしました。
そして美しい容姿だけでなく、嫌味たっぷりの悪役ぶりも非常に巧かったです。
演技力のあるイケメン俳優として、本当にレオナルド・ディカプリオの初期の頃のようですね。これからの活躍に期待したいです。
しかしデイン・デハーンの演技は良かったのですが、前作でハリーの存在が全く描かれていなかったこと、ピーターとハリーの過去の説明があまりなかったころにより、ピーターとハリーの友情がいまいち薄いものに感じてしまいました。
サム・ライミ監督のピーターとハリーは大親友でありながらも敵対してしまうところに面白さがありました。
しかし、今回はあまり二人の関係は深く描かれていなかったので、敵対してからもちょっとインパクトが弱かったかなと思いました。
さらに衝撃だったのはラストのグウェンの死ですね。
まさかヒロインが死んでしまうとは…。
グウェン演じるエマ・ストーンはただただ可愛くて大好きだったのでとても残念でした。
最愛の人を亡くしたしまったスパイダーマンはどうなるのか、ぜひ3作目も見てみたかったです。
残念ながら「アメイジング・スパイダーマン」シリーズはこの2作目で終了となりました。
マーベルの新たなスパイダーマンシリーズが始まるので、アンドリュー・ガーフィールドのスパイダーマンを見ることはもう難しそうですね。
ちょっと残念な終わり方ではありましたが、普通に単独で見ればアクション、ドラマ、恋愛要素がバランス良く織り交ぜられた面白い作品だったと思います。
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